私は今、大学院の修士論文を書いているのですが、
「タイ国における日系企業の労務政策の考察~国文化と組織文化のどちらを優先するか」
というタイトルで執筆しています。
そこでいろいろな方にお話を伺っているのですが、
その時にこのようなことを言われました。
「タイ人は、ミスを起こした場合に報告しない」
これはタイ人の方からも聞きますし、日本人をはじめ他の外国人の方からも聞きます。
そしてタイの文化などを紹介した本や文献でも、よく書かれていることです。
それで、報告しない理由ですが、このような理由があるようです。
「ミスはあくまでも本人のミスであって、他の人は関係がない。だから黙っている」
だそうです。
結果、会社など集団で動いていると、問題の発覚が遅れ、結果大きな損害になることもあるようです。
先日お会いしたタイ人の大学の先生から興味深い話を聞きました。
それは、人は環境の生き物なので、自分が接した社会という環境により、
いくらでも変化することが出来るそうです。
よって、この環境を自ら創り出すために、
家庭でも会社でも、そして自分自身に問いかけをすることが大切である…と。
意図や理由を明確にし、それを前提に行動すれば習慣化される…と。
なぜ、それを行うのか?
なぜ、それが必要なのか?
と、問いかけるのです。
私の会社は、毎年4月に経営戦略会議というものを行っており、
行動計画表というものを作成します。
そこには最後に「達成」または「Feedback」と出てきます。
行動の結果、目標を達成することもあれば、達成しないこともあります。
達成しないという結果は、あくまでも「Feedback」でしかないのです。
できなかった方法を見つけただけなのです。
例えば会社において、ミスの発覚が遅れる、報告されないのは、
やる意味付けがなされていない可能性が高いです。
なぜ必要なのか、なぜ行うかを理解されていない可能性が高いです。
皆さんが思っている「あたりまえ」は「あたりまえではない」可能性のほうが高いです。
よって、言動や行動の意味づけや理由を理解し合えば、より良い仕事が出来るかと思います。
何かのご参考になれば幸いです。